2007年03月10日
本返し:ソバつゆの基本
毎週末、ソバを打つと書きましたが、ソバつゆも自分で作ってます。
いくら美味しいソバでもつけ汁が美味しくなければ台無しです。水ソバみたいにソバだけの味を味わうのではないのですから。
ソバつゆを作る上でまずなくてはならないものが”返し”です。
返しがあればだし汁とあわせることでかけ汁やつけ汁、その他煮物にも利用できます。
市販のものもありますが手作りはやはり違います。(そう思っているだけかもしれませんが)
作るのは簡単ですから皆さんもぜひ挑戦してみてください。
大きく分けると
生返し:醤油に火入れをせず寝かして熟成させる。きりりとした味わい
本返し:火を入れて作る。醤油の角がとれまろやかな感じ
があります。
本返しがお手ごろなので私が作っている本返しの作り方をお教えします。
今までソバやうどん系の調理本をいろいろ読み漁り、いろいろ試した上で現在採用している方法です。興味のある方はいろいろ勉強して他の作り方も試されるといいと思います。
まず揃える材料は
1.醤油1L(銘柄は各人の好みで。私はヤマサの有機丸大豆の吟選醤油です。)
2.みりん200ml(本みりんです。アルコール濃度も違い値段も違います。これは主に酒税法によります。みりんは本来お酒の1種です。新味料やみりん風調味料と言うのはアルコール分がほとんど含まれておらず酒税法の対象外なので安いのです(わざと安くなるように作っています)。ダメとはいいませんが味は保証の限りではありませんし日持ちに影響するかもしれません。
3.ザラメ糖150g
まず弱火でみりんを焦がさないようにザラメ150gを混ぜてよくかき混ぜながら溶かします。おおよそ10分位かかります。ほったらかしておくと底で焦げるので気をつけましょう。
完全に砂糖が溶けたらここに醤油1Lを入れよくかき混ぜます。初めによく混ぜないと底に濃度の高い溶けた砂糖と味醂の層がそのまま残り焦げます。
火をやや強め沸騰させないように注意しながら細かいアクに似たような泡が表面や縁に出来始めたら火を止めます。(これで大体80℃程度、これ以上は温度を上げてはいけないことになってます)
沸騰させると醤油からメラノイジンという物質の生成反応が進みすぎて醤油の変色が始まり風味が落ちます。
メラノイジンは醤油のアミノ酸成分と糖がアミノカルボニル反応を起こして出来る成分で、非常に良い香りを出します。料理の際の醤油の鼻をくすぐる匂いはこれが正体ですが度を過ぎると焦げ臭さと苦味が出てきます。
火からおろしたら容器に蓋をして湯気で水分が飛ばないようにして冷まします。
これを本来ならカメに入れて蓋をして数日から1週間位寝かせると味がまろやかになりますがすぐの使用も可能です。空気に触れることで熟成するのだそうです。以前は1週間ほどカメに入れてからボトル詰めしてました。今は面倒なので、完全に冷めたところで空いた醤油のボトルを再利用してキャップをして保存してます。この際多少空気の部分を作るといいかもしれません。
”かえし”と書いておかないと間違って使われてしまいます。
醤油や糖の濃度が濃いので常温に置いてもかびたり痛むことはありませんが冷暗所保存が基本です。
醤油は空気に触れると熟成が進み味や色が変化してゆきます。刺身醤油は封を開けたときは色が薄い感じがありますが、使っているうちに色が濃くなってゆくのがわかります。
この本返しを使って、本枯れ節と羅臼昆布からだし汁を取り本格的な江戸風の辛汁の作り方はこちらをどうぞ
いくら美味しいソバでもつけ汁が美味しくなければ台無しです。水ソバみたいにソバだけの味を味わうのではないのですから。
ソバつゆを作る上でまずなくてはならないものが”返し”です。
返しがあればだし汁とあわせることでかけ汁やつけ汁、その他煮物にも利用できます。
市販のものもありますが手作りはやはり違います。(そう思っているだけかもしれませんが)
作るのは簡単ですから皆さんもぜひ挑戦してみてください。
大きく分けると
生返し:醤油に火入れをせず寝かして熟成させる。きりりとした味わい
本返し:火を入れて作る。醤油の角がとれまろやかな感じ
があります。
本返しがお手ごろなので私が作っている本返しの作り方をお教えします。
今までソバやうどん系の調理本をいろいろ読み漁り、いろいろ試した上で現在採用している方法です。興味のある方はいろいろ勉強して他の作り方も試されるといいと思います。
まず揃える材料は
1.醤油1L(銘柄は各人の好みで。私はヤマサの有機丸大豆の吟選醤油です。)
2.みりん200ml(本みりんです。アルコール濃度も違い値段も違います。これは主に酒税法によります。みりんは本来お酒の1種です。新味料やみりん風調味料と言うのはアルコール分がほとんど含まれておらず酒税法の対象外なので安いのです(わざと安くなるように作っています)。ダメとはいいませんが味は保証の限りではありませんし日持ちに影響するかもしれません。
3.ザラメ糖150g
まず弱火でみりんを焦がさないようにザラメ150gを混ぜてよくかき混ぜながら溶かします。おおよそ10分位かかります。ほったらかしておくと底で焦げるので気をつけましょう。
完全に砂糖が溶けたらここに醤油1Lを入れよくかき混ぜます。初めによく混ぜないと底に濃度の高い溶けた砂糖と味醂の層がそのまま残り焦げます。
火をやや強め沸騰させないように注意しながら細かいアクに似たような泡が表面や縁に出来始めたら火を止めます。(これで大体80℃程度、これ以上は温度を上げてはいけないことになってます)
沸騰させると醤油からメラノイジンという物質の生成反応が進みすぎて醤油の変色が始まり風味が落ちます。
メラノイジンは醤油のアミノ酸成分と糖がアミノカルボニル反応を起こして出来る成分で、非常に良い香りを出します。料理の際の醤油の鼻をくすぐる匂いはこれが正体ですが度を過ぎると焦げ臭さと苦味が出てきます。
火からおろしたら容器に蓋をして湯気で水分が飛ばないようにして冷まします。
これを本来ならカメに入れて蓋をして数日から1週間位寝かせると味がまろやかになりますがすぐの使用も可能です。空気に触れることで熟成するのだそうです。以前は1週間ほどカメに入れてからボトル詰めしてました。今は面倒なので、完全に冷めたところで空いた醤油のボトルを再利用してキャップをして保存してます。この際多少空気の部分を作るといいかもしれません。
”かえし”と書いておかないと間違って使われてしまいます。
醤油や糖の濃度が濃いので常温に置いてもかびたり痛むことはありませんが冷暗所保存が基本です。
醤油は空気に触れると熟成が進み味や色が変化してゆきます。刺身醤油は封を開けたときは色が薄い感じがありますが、使っているうちに色が濃くなってゆくのがわかります。
この本返しを使って、本枯れ節と羅臼昆布からだし汁を取り本格的な江戸風の辛汁の作り方はこちらをどうぞ
Posted by Zen at 11:55│Comments(4)
│ソバ
この記事へのコメント
今日わ!
4月から女房と蕎麦打ち教室に通う予定です。前回も申し込んだのですが希望者が少なく延期になりました。3ヶ月間で12回コースです。頑張ります。
4月から女房と蕎麦打ち教室に通う予定です。前回も申し込んだのですが希望者が少なく延期になりました。3ヶ月間で12回コースです。頑張ります。
Posted by esu3go at 2007年03月10日 12:44
以前、蕎麦屋の娘さんから「そばつゆ」を500cc貰ったことがありましたが、これがメチャメチャ美味しかったのを覚えています。
本来は持ち出し禁止らしいです。
本来は持ち出し禁止らしいです。
Posted by ロック at 2007年03月10日 19:15
esu3goさん こんばんわ
そば打ち教室また延期になってしまいましたか。しかし楽しみですね。
ツユ作りだけでも結構楽しめますよ。売っているその辺の麺ツユの素とは違います。
後日これ用のダシの話とダシの取り方をアップしますから楽しみにしていてください。
そば打ち教室また延期になってしまいましたか。しかし楽しみですね。
ツユ作りだけでも結構楽しめますよ。売っているその辺の麺ツユの素とは違います。
後日これ用のダシの話とダシの取り方をアップしますから楽しみにしていてください。
Posted by 釣り親父 at 2007年03月10日 23:34
ロックさん こんばんわ
蕎麦屋の汁は言わば蕎麦屋の看板の一つで企業秘密の固まりですから取り扱いも結構厳しいのかもしれませんね。
ものの本に老舗のツユの作り方などと書かれていますが、おいそれと同じ物は素人にはできないような微妙なコツや継ぎ足しで代々使われているカエシなどの秘密が隠されていますよ。
蕎麦屋の汁は言わば蕎麦屋の看板の一つで企業秘密の固まりですから取り扱いも結構厳しいのかもしれませんね。
ものの本に老舗のツユの作り方などと書かれていますが、おいそれと同じ物は素人にはできないような微妙なコツや継ぎ足しで代々使われているカエシなどの秘密が隠されていますよ。
Posted by 釣り親父 at 2007年03月10日 23:42